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久米島からのレポート

久米島からのレポート

 
2007年06月03日(日)
5月末、今年も、久米島全土の集落清掃が、

アブシバレー(畦払い)の行事として行われました。

ホタル館を閉めることが出来ない私達の代わりに息子達が、

近所の子どもたちと一緒に、久間地集落のゴミ拾いをしてくれました。

とても、頼りになります。


この島では、一家に一台、草刈機が必要だと思われるほど、

雑草の伸びが速く、刈り取って綺麗にしても、

2〜3ヶ月ほどで、ほとんど元に戻ってしまいます。

そのため、人手の少ない集落や

管理しきれない農地を持っている方の中には、

除草剤を散布する方も居られます。


不自然な色をして枯れている草の直ぐ横で、

野菜やサトウキビが青々と育っているのを、目にするたびに

こうした状況を当然としなければならない現状を、

多くの人が我が事として

「怒ってほしい」「嘆いてほしい」と願わずにいられません。


草を刈るのは、大変な重労働ですが、除草剤を散布することで起きる

様々な被害を、本当に知っている人ならば、

その労力を厭う事は絶対にありません。


実際に、この島でヤギを飼っている人は、

除草剤を散布した辺りの雑草を餌にすることを避けるために、

朝、夕、軽トラックで島中駆け回って、餌の草を探し回っています。


時には、ホタル館の敷地に植栽している

シマグワやオオバギまでも刈り込んでゆくこともありますから

本当に、除草剤の散布は

至るところで行われているのかもしれないと考えてしまいます。


そんな、曇りがちな思いを吹き飛ばしてくれたのが、

この年の集落清掃でした。

久米島ホタル館にアクセスするための農道の上手側を

自衛隊の皆さん、下手側を大田集落の皆さんが、

今年一番の暑さの中、勇ましい草刈り姿で

朝の8時30分から2時間かけて、

車道まで繁茂する雑草を刈り込んでくれたのです。

皆さん、本当にありがとうございました。


今年は、過疎化が進んで、若い人の少ない私の暮らす久間地の集落でも、

その周辺の集落でも、そしてもちろん、ホタル館の周辺の草刈作業にも

驚くほど沢山の方々が、参加していました。


先日ホタル館に来てくれた2人の中学生も、

「何か手伝わせてください。」といってくれたので、

皆さんが刈り取ってくれた農道のゴミを、

私が燃えるゴミ、彼らが缶やビンなどの不燃ゴミと

分別しながら拾って歩きました。


最初は、目立つゴミしか拾えなかった彼らですが、

ビールの空き缶が入ったビニール袋を

開いて分別しながら振り分けると、何かが吹っ切れたように、

小さなタバコの吸殻やキャンデイの包み紙まで拾い始めました。


そのとき、

「小さいゴミを拾い始めると、ゴミが気になるようになったなぁ。」

と言った言葉が、私の耳には、嬉しくて嬉しくて、

たまらずに、草を刈る方々に向かって、ついつい

「この子達は、ボランティアでゴミを拾っているんですよ。」と

大声で叫んでいました。


笑顔で振り向くみんなの顔は、汗にまみれて、

なんとも素敵な島んちゅの魅力に溢れています。


「あっ、しまった、みんなボランティアだったねぇ。」

と気付いたのは、両手いっぱいのゴミをホタル館のゴミ箱にいれて、

冷たい麦茶をゴクゴク飲み干した後でした。


一段落して、自衛隊の皆さんや久間地集落の皆さん、

大田集落の皆さんに差し入れを持って行き

「今年は皆さん、本当に沢山の人が参加してくださって、

良かったですね。」と声をかけると

「後押ししてくれる人がいたからだよ。」と、

本当に清清しいやさしい笑顔でおっしゃってくださいました。


この日の一斉集落清掃に多くの島人が、参加することがことができたのは、

区長会での話し合いが、協力的に進んだからだと聞きました。


こうした、話し合いがこれからも進んでゆけば、

草を刈ることが出来ないからと、除草剤の散布をしていた場所の草を

みんなで刈る事が期待できるような気がします。


過疎が進んで人手の少ない集落への協力を、島に暮らす人々が、

補い合うことで、除草剤の広域の被害を防ぐことが、

出来ることを切望しているのです。


今、除草剤の散布によって、被害の状況がはっきり解るのは、

多くの人が気付くことの無い、川にいる生きもの達の消滅です。

でも、そのうちに、鳥へのダメージが、急速に現れるでしょう。


目に見える被害が現れるまで、何もせずにいることが、

どれほど愚かな末路になるかを

もう既に、私達は、高度成長期に起きた公害病で学習済みの筈です。


雑草は、大きな木を育てて、森を保全してゆくことでも、

随分少なくなります。

森を畑に変えるだけではなく、畑を森に変えることも視野に入れた

効率の良い草刈作業をこれからは、しっかりと話し合い、

協力しあって行くことで、人手の変わりになるからと、

無謀に除草剤を散布し続けることを

避けることが出来ればと考えているのです。

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しまんちゅレポーター

佐藤 直美
著者:佐藤 直美
久米島ホタルの会
事務局代表
◆久米島ホタルガイド
◆久米島ホタルの会
◆ホタルの国から

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