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久米島からのレポート

久米島からのレポート

 
2006年02月01日(水)
カクレイワガニが、手にしているのは、何でしょう?



まさか!

そう、煙草です。  タ・バ・コ ?!

路上でもどこでも、
ゴミを拾った経験のある人なら一度は、見逃してしまいがちなこの煙草の吸殻。

大きなゴミに囚われて、ついつい見逃してしまいがちなこのゴミは、小さくても猛毒のとても恐ろしいゴミだということは、煙草を吸っている人も吸わない人もよ〜く知っていると思います。

私達人間は、せめて、自分たちの生み出したものは、自分たちで始末をつけようじゃありませんか!

カニに拾ってもらわない前に!!!
 
2006年02月02日(木)
字具志川に
西銘という集落があります。
道路沿い、サトウキビ畑との間に
ヒマワリの花が満開です。



このヒマワリ、
観賞用の花ではなく、
良い畑づくりのためにつくられた緑肥用の花です。

緑肥を育てることで、枯れ葉が積もり、
畑にゆっくりと土壌がつくられます。

窒素固定に優れたマメ科植物の根粒菌は有名ですが、
ヒマワリにも共生根粒菌が存在し、
窒素以外の栄養素を取り込む能力が高いとされています。



また、堆肥の購入よりコストが少なくてすむなど
優れた利点が幾つもあるのですが、
鋤込むことが、面倒だという理由で
あまり利用されていません。

でも、たくさん咲かせることができれば、
観光資源として景観的な楽しみも期待できます。

それに、根を伸ばすことで、土壌を抑え
赤土の流出を防ぐという大きな役割も果たします。

久米島ホタル館でも去年、町の農林水産課から
クロラタリアと併用して、助成してもらい
土壌流出防止と景観美化に役立てました。



その後ヒマワリは、
種が実り、コムクドリが食べに来ました。
やがて、枯れていきますが、
最後の最後まで多くの生きものによって利用されます。

ここで紹介しているヒマワリは
グリーンベルトとして町の農林水産課が推奨していますが、
赤土対策のひとつとして、大いに期待できるかもしれません。



ヒマワリ畑は、
島の環境保全の立場から見ると
みんなで広げたい、新たな里山の風景に
なるのではと感じました。
 
2006年02月06日(月)
2週間ほど前になりますが,
ウオーキングを兼ねて、桜の花見を楽しんでいた人から、

「散策路近くのため池に、白っぽい、ふわふわした固まりが、
沢山見られたけれど、あれはいったいなんですか?」という
問い合わせがありました。


それは、オキナワアオガエルの卵塊ですよ。
この時期、卵を水たまりのようなため池や湿地に
水辺にかかるこずえの先や、
水際の草の陰、土の中などに
卵塊として産み落とすのです。

卵塊は、丸や楕円形がくずれた
メレンゲに似た泡状(大きさ10cmほど)で、
色は白く(少し乾燥すると表面は黄色味を帯びる)、
中に薄い黄色(淡黄色)の卵(大きさ約2.2mm)が数百個入っています。


沖縄では、冬場の寒い時期に、割合雨が多く
オキナワアオガエルは、わざわざこの時期に繁殖します。
きっと捕食者や、餌をめぐる競争者が少ないからなのでしょう。


その後、何度も雨があり幾日か過ぎると、
再度心配そうに連絡がありました。
「白い固まりが消えているのですが・・・。」


雨が降ると白いかたまりが溶け出して、水の中へとオタマジャクシが泳ぎ出します。しかも、オタマジャクシはあの溶け出した泡を食べてしまいます。
だから大丈夫。

それを聞いて、とてもほっとしたようでした。

自然への優しさのあまり、心配していたのでしょう。
非常に印象深い人でした。


自然の不思議さやつながりを理解したとき
人は、自然に対しての優しさや、思いやりがあふれると
私は、いつもそう思うのです。

 
2006年02月08日(水)
久米島町教育委員会の主催(久米島ホタルの会協力)で
「キクザトサワヘビと、絶滅が心配される生きもの達」
のパネル展示会を開きます。

2月6日〜23日まで、
久米島空港2階ロビーで行っています。

久米島に立ち寄られた際は、ぜひ見てください!


(写真提供:佐藤文保)

キクザトサワヘビは、
絶滅のおそれのある種の保存に関する法律(種の保存法)
保護されてはいますが、地元の人にもあまり知られていないヘビです。

そこで、サワヘビをより多くの人に知らせ、
保護のために何ができるかを考え、
関心を持ってもらう+保護活動への参加と協力を広げる
ことを目的に、空港ロビーでの異例の展示会となりました。

また、
絶滅が心配されるパンダやゾウや虎など、
世界中で注目される野生動物のパネルWWFジャパンから、
ヤンバルクイナなどの写真をホタルの会の会員から
お借りすることもできました。


(写真提供:喜屋武俊彦)

自然環境を保護保全するための解説も
わかりやすく織り込みながら展示しています。


開催期間中、
来られない人のために、その一部を掲載いたします。
ちょこっとしかお見せできないのが残念です。

 
2006年02月09日(木)

これらの動物をみたことがありますか?

ゾウ・パンダ・トラ・ゴリラ・・・・。

テレビや本で知ってはいても、
実際に目にすることは少ないと思います。

しかし、ここに展示している遠い国の生きものは、
間違いなくこの地球上に存在しています。

私たちの一生が、これらの生きものと直接関わることなど
ほとんど無いでしょう。

それどころか、身近な生きものとの関わりさえ
無いと考える人がほとんどかもしれません。

けれども、想像してみてください。

地球という星で、“今” 存在している
多くの生き物たちの命の重さと、
“絶滅”という言葉の意味を、

私たちと必ずどこかでつながっている自然の世界。
身近であっても、なくても
生命の大切さに変わりはありません。

ゾウやパンダとクメジマボタルは
等しくこの世界に唯一存在しています。


クメジマボタル・産卵(写真提供:佐藤文保)

私たちの生き方そのものが問われている今、

絶滅することを自然なことと受け流すことの無責任さを

私たちは意識しなければいけないのです!

 
2006年02月16日(木)

久米島の太古からの生きものは、
森と共に生きてきました。
新緑の息吹を感じ取り、
すばらしいと思う私達のこころの故郷も、
この森の中から始まりました。
砂漠化が進む地球、
森のすばらしさは世界中の人が知っています。
森を大切に育てることから始めましょう。


森と川、地下水を守ることは、
私達の生活を継続的に維持するためにも必要なことです。
サワヘビをはじめとする地下水に依存する生きもの
(クメジマボタルやサワガニ類等)が
生きていけなくなる現状を想像してみて下さい。
自然の恵み無くしては私達も生きられません。



 タメトモハゼ(写真提供:佐藤文保)
  
琉球、南太平洋、西太平洋に分布。
沖縄、久米、宮古、石垣、西表、
与那国の各島で減少。
河川改修、生活排水汚染、
捕獲圧・乱獲等が生存に対する脅威。


 
  オオサワガニ (稚ガニ)(写真提供:佐藤文保)

沖縄、伊平屋、久米、渡嘉敷各島固有種。
森の伐採、赤土流出、
水源開発等が生存に対する大きな脅威。
近年激減している。
 
2006年02月18日(土)

野山や川、海などに捨てられたゴミは、
野生生物にとっては大変危険なゴミとなります。
人工化学物質が溶け出し、重金属などと共に
食物連鎖の濃縮を受け、より大きな生きものをエサにする
捕食者ほど生存上危険なほど体内に蓄積します。
ゴミは捨てないで!



ゴミが混じった野焼きは禁止されています。
焼くことで生じるダイオキシンや新たな化学物質
重金属等が大気や土壌、川や地下水を汚染します。
野生生物だけでなく人も知らないうちに汚染されていく可能性が高いのです。
ゴミは必ず分別して収集日に出して下さい。



 オオタカ (写真提供:佐藤文保)
     
ユーラシア、北米に生息。
沖縄では、稀に冬鳥として飛来。
1羽が生息するのに
久米島ほどの面積の森が必要。
森の開発、重金属等の濃縮、密猟等が脅威。

 
2006年02月18日(土)

台風が来る前に台風対策!
雨が降る前に赤土対策!
島で生活する大切な心がけ!

山のくみ汁=お米のとぎ汁
上江洲ダム=ミルクレイク
そして白瀬川

久米島の川は、その昔、大雨が降ると
白い(青白い)濁流となりました
現在、白瀬川は源流から河口まで
おそらく、海の奥深くまで赤く染まっています。


タナゴモドキ(写真提供:佐藤文保)
琉球、東南アジア、オーストラリアに生息。
沖縄、久米、宮古、石垣、西表の各島で減少。
下流域への赤土流入や生活排水汚染、
河畔林伐採、捕獲圧等が原因。


クメジマミナミサワガニ(写真提供:佐藤文保) 
久米島固有種。
農地・草地の改良事業、
赤土・農薬の大量流出等で
近年著しく減少している。
キクザトサワヘビの
重要な餌資源であり深刻である。



リュウキュウアカガエル(写真提供:佐藤文保)
久米島、沖縄島、徳之島、奄美大島の固有種。
久米島ではシイの森の渓流周辺。
森や水辺の開発、
大量の赤土流出で減少。
ノネコ等による捕食も脅威。
 
2006年02月18日(土)

  飼い猫(ミー)
ノネコは、放置されると野生生物を捕食しながら野外で生活します。
絶滅危惧種をさらに危険な状態へと追い込みます。
この写真の猫は避妊手術を受け、頸にはマイクロチップが埋め込まれ、
大切に室内飼いされています。
イヌ、ネコを野外で放し飼いしないようにぜひ、ご協力下さい。


  バーバートカゲ(写真提供:佐藤文保)    
奄美諸島、沖縄諸島固有種。広域のシイの森に生息。
森の開発。伐採、下草刈り等で容易に絶滅。
環境の攪乱に脆弱な種。
マングースやノネコの補食も脅威。


  オキナワトカゲ(写真提供:佐藤文保) 
沖縄諸島の固有亜種。
海岸から集落周辺で生活するため、都市化の影響で減少。
イタチ(座間味島等)、マングース(沖縄島)、ノネコ(各島)の捕食が脅威。


 クメジマハイ(写真提供:佐藤文保)   
久米、渡名喜、座間味、阿嘉、慶留間、安室、伊江の各島の固有亜種。
ハイウマトーサーと恐れられるが、尾に毒はない。
森の減少、ノネコの捕食が脅威。



 
2006年02月23日(木)

久米島の山水を引き込むチューブ(写真提供:佐藤文保)

山の中には幾筋ものチューブが引かれています。この中にサワヘビが侵入したら、長い間さまようことになります。この先には、サワヘビが生息できない貯水タンクや人工池、水溜、さらにその先には、畑や側溝、水路といった場所が待ち受けています。
引き込ませないようにしましょう。


キクザトサワヘビ(写真提供:佐藤文保)
 
久米島固有種。1990年からの2年間の調査でわずか5個体。農地草地の改良、赤土や農薬の大量流出水源地のチューブからの流出、密猟等が大きな脅威。


パネル展の終了後、3月1日(水)午後7時から
久米島町教育委員会主催によるキクザトサワヘビの学習会を
熱帯圏生物研究所の太田英利教授をお呼びして開催しました。



大変興味深い、数々の話の中に

いわゆる後進国といわれている国の自然環境が、
「この久米島や日本の地域よりもずっと悪化していて
キクザトサワヘビの近縁種も下手をすると
この久米島が最後の生息地かもしれない」
ということを言われたとき

このまま久米島の自然環境が悪化していっても
見知らぬ遠い国には、きっとすばらしい自然が残されていて
多くの生きもの達を育んでいるに違いないと
勝手に有らぬ妄想を抱いていた私は
愕然としてしまいました。

環境を保全することは、人々の生き方への警鐘を伴います。
それは、たくさんの確執を生み出し、とても簡単にはいきません
ここで生活することはもちろん、
そこを訪れることについても・・・。



太田先生をはじめとする多くの識者が
その貴重性や特異性を訴えるほど、
欲望に囚われた一部の人たちがやってきます。

諦めていたり、知らなかったりすれば、この「島の宝」は
総て無くなってしまうかもしれません.

緩みそうになっていた私の気持ちに「諦めてはいけない!」と 冷たいけれど新鮮な風を感じる、とても心地よく充実した学習会になりました。


リュウキュウマメヅタ

本ページ「久米島からのレポート」掲載情報の著作権は、佐藤 直美氏に帰属します。
Copyright c 2005 Sato Naomi All Rights Reserved.

しまんちゅレポーター

佐藤 直美
著者:佐藤 直美
久米島ホタルの会
事務局代表
◆久米島ホタルガイド
◆久米島ホタルの会
◆ホタルの国から

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